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いたわりの心
「長宗我部殿は濡れているのに、はしたないことをするな。この笠をかけてあげろ」 と強く命令した。 「私はこのようなことになったので、濡れても何ともない。それよりも登城される時に濡れては困るだろう」 盛親は断ったが、家久は笠を与え自身は濡れたまま登城した。そして城内で着替えていると、それを見た雑用の者に 「どうして濡れたのですか」 と尋ねられたので門でのことを話した。その話を聞いた皆は家久の行為に感心している。 また井伊直孝も晒し者になっている盛親を見て手ずから着物を打ちかけた。しかし盛親は悪びれた様子もなく 「井伊殿は奇特な者だ」 と言った。(『土佐国編年紀事略』) Copyright (C) 2003 Tikugogawa. |
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